重新開始

札幌に転居する前、しばらく翻訳専門コースに通ってみました。中国語の勉強に欲が出てきたからでもありますが、同時に自分の中国語の限界もばくぜんと意識し、あせりを感じるようになっていたからでもあります。

授業そのものはやりごたえがあったし勉強するものも多かったのですが、そのクラスでは居場所がないような違和感も多少ありました。もしかしたら、クラスの人たちはみな中国語学科卒、留学経験者といった人たちばかりで、何がしかのコンプレックスがあったのかもしれません。

結局1期、半年通っただけでそのコースをやめ、しばらくして札幌に移りました。しかし札幌ではこれはと思う中国語教室をなかなかみつけられず、東京を離れた寂しさもあって「自分の中国語はここまで」という気になりかかってしまったのです。

2年くらいは英語の勉強をしてすごしました。英語もそれなりに上達したのですが、そもそも欧米言語に距離を感じて中国語の勉強にはまってしまったわけだし、英会話教室でもしっくりこない感覚があって、とにかく中国語がやりたかったのです。

そんな頃、市の国際交流プラザの情報コーナーにあった「市内の語学教室」というたった1枚のプリントでみつけたのが今通っている教室。ただ教室の名前と住所・電話がリストされているだけのプリントだったのですが、何かピンと来るものがあったのかもしれません。数日後、私は住所を頼りにそこへ出かけていき、翌週にはもう生徒として勉強をはじめていました。
その教室はほとんど宣伝をしていません。しかも、口コミで問い合わせをしてくる人も全員入学できるわけではありません。先生は「くらいついて来れそうだと思う人しか入れない」とおっしゃっていて、私も最初に行った日にそれまでの中国語学習について先生から日本語・中国語両方で質問され、それが今思えば面接試験だったのかもしれません。

授業自体はもちろんきびしいのですが、おしゃべりをして過ごしたりすることも決してなくはありません。先生はいつも「私が何を教えても、最終的には自分で勉強しなきゃだめだ。ここは『勉強しなきゃ』と思わせるようプレッシャーをかけるための場所だ」とおっしゃっていて、おしゃべりをして授業が終わってしまったからといってラッキーだと思っているような同学はいないのです。

東京でいくつかの中国語学校に通いましたが、これほどのレベルとやる気のある教室はなかなか思い当たりません。札幌に移ってすぐここを見つけていればとつくづく思うのですが、しかししばらく間があったからこそ、この雰囲気が楽しく感じられるのかもしれません。長く長くお世話になりたい学校です。