自分で通訳練習

通訳訓練の本をみると、いろいろな通訳訓練のやり方が出ています。ときにはすごくやる気になってやってみるんだけど、全然歯がたたない、うまくコツがつかめない、できているのかどうかわからない…といってあきらめてしまいがち。
でも中には、やってみてやりやすいと思う補助練習もあります。その中からまずは手持ちの教材だけでできるやり方をいくつか。

速音読

やり方:手元にある文章から適当なものを選び、声を出してやや速めに読みます。

効果:滑舌の訓練、中国語の読めない漢字・声調のあいまいな漢字の確認、背景知識の取得。

おすすめ教材:
日本語
1 新聞なら自分の好きな分野、よく読むページからやってみましょう。
2 慣れてきたり、やる気のある期間はふだん絶対見ないページに挑戦します。
中国語
1 すでにやったことのある中国語教科書。もうわかっているので精神的に楽。
2 会社や仕事の資料など、自分と関連の深い分野の文章。背景知識があるのでこれも比較的楽です。
3 新聞・雑誌、インターネットからとったもの。いくらでもみつけられるはず。

難点:声を出すのでやる場所が限定されます。家に1人でいるときは片づけとかもしたいし… などと言っていてはいつまでも練習できないんですよね。

シャドウイング

やり方:テープを聞きながら少し遅れて同じことを言っていきます。

効果:聴くときの集中力アップ。とくに中国語のききのがしやすい1文字の語、例えば「増加了三倍」と「増加到三倍」の違いなどに敏感になれる気がします。

おすすめ教材:
日本語 ニュース。日本語とあなどるなかれ、やってみると意外にできません。
中国語 すでにやったことのある教材のテープ。もちろん初めて聞くものでもOKです。

コツ:
1 自分の声とテープの音がかぶってしまうので必ずヘッドフォンを使います。
2 あまりにも難しかったり易しかったりするのはよくありません。
3 1つの教材をできるようになるまで何週間でも何ヶ月でもやります。それを超えないと決して次にすすめません。

難点:これも声を出すのでやる場所が限定されますが、音読と違ってテープを聞くだけなので工夫の余地があると思います。私はある夏、毎日近くの川でウォーキングしながらやりました。最初の3日は恥ずかしかったんですが、4、5日たつとすっかり慣れました。

構文をつかむ

やり方:日本語を聴いて文をSVOにまとめてしまいます。
1 「法務省は26日、新たな人権救済機関となる「人権委員会」の設置を盛り込んだ人権擁護法案を、秋の臨時国会に再提出する方針を固めた。」という日本語を聴きながら…
2 まずは「法務省+固めた+方針」をつかみましょう。
3 慣れてきたら「法務省+固めた+(再提出+人権擁護法案)的方針」をつかみます。
4 さらに「法務省+固めた+(向臨時国会+再提出+人権擁護法案)的方針」をつかみます。

効果:
日→中訳をするとき、構文があいまいでつまってしまう場合があると思いますが、SVOを頭の中でつかんでいるかいないかで全く違ってきます。つかんでいれば最低限の訳は出せます。
コツ:
テレビを見ながら気がむいたときにどんどんやってみます。長い修飾語は最初は無視していいと思います。慣れたら修飾語の中にあるSVOや介詞構造も一緒につかんでいきます。介詞を使う文はなかなかつかみにくいもの。これをパッとつかめるようにしましょう。

おすすめ教材:
1 ニュースは文章の構造がわかりやすく、ワンパターンなので割合つかみやすいです。
2 上級編としては、NHK教育の『視点・論点』がおすすめ。社説のTV版といった感じで毎日違う人が違う分野について話しているので、いろんな話し方や分野に触れることができます。

難点:気が向いたらすぐできる分、やめるのも簡単。ちゃんとやれているのかのチェック機能がないこと。