口音

代表団づき通訳のお仕事中でございます。

私がつく代表団は北方の人が多いです。今回は一部西北のかなり奥の方(まあ言っちゃえば田舎)の人がいて、普通話とはいえ、正直聞き取りづらい。でも1週間もたつと結構慣れてきます。

今日は移動のバスの中でちょっとうとうとしてたら「寝てるの?疲れたの?」と聞いてきた人がいたので、「うん、ちょっと疲れた」と答えたんですが、その人が相当なまってる人だったもんで、仲間たちに「えええ~っ、彼女、お前のしゃべるの聞き取れたの? 俺たちだってわからないのに」とからかわれてるのが聞こえました。そういえば確かにだいぶなまってたかも。でも聞き取れたんですよねえ。ま、簡単なことしか言ってないし。

完全な方言(闽南語とか広東語とか)じゃなくて普通話であれば、なまりは慣れてくるものですね。でも逆に言えば、知らず知らず慣れて自分もそういう発音になってきちゃうことがあります。

以前、高校で中国語を教えている先生と話しているとき、ものすごく耳がよくて発音もきれいだった生徒(中国語そのもののレベルも高かった)が、大学に入って1年上海留学したら、すっかり上海普通話になっちゃってものすごくがっかりしたという話を聞きました。耳がよかっただけに、そうなっちゃうんだろうなあと。私もスピーチコンテストでその子の中国語を聞いたことがあり、きれいな発音に驚いたことを覚えていたので、どうして気をつけられないんだろうなんて思ったものです。

でも最近、代表団について1週間くらいすると、自分も標準でない発音になってることがあるのに気づくようになりました。私の場合は声調がひきずられることが多く(もともと声調は不安定だという自覚があります)、しゃべるスピードを落としたりしてていねいに発音するようにしてます。

いずれにしろ、通訳やってると目の前のことに追われて中国語自体は荒れてきます。仕事が一段落したら、いい文章を音読したりしてリハビリしなくてはですね。

Digiprove sealCopyright secured by Digiprove © 2019

コメント

  1. 1cre より:

    そんなこと言いながら、今度は上海に来ています。やたらと北の人だと指摘されるのは北方方言の特徴があるからだとは思うのですが、こころなしか「ああ、中国語を話す外国人の中でも、北寄りの人なのね」的な対応をされるような気がします。必要なときには上海語を取り混ぜてウケを取ったりしてますが、cowleyさんは西安方言を取り混ぜたりといった工夫をしてらっしゃいますか?

  2. cowley より:

    1creさん
    上海語は普通話と全然違うので、取り混ぜても自分の中国語にあまり影響がないのかもしれませんね。西安は基本的に北方方言で、違う語彙もたくさんありますが、普通話と同じ表現ですごくなまってるっていう印象。なので、自分の普通話を守るために、西安なまりはまねしないようにしてます(小心もの)。
    まあ、たまにはウケねらいで一言二言しゃべってみたりしますが、あまりウケません。なんでだろ?

タイトルとURLをコピーしました