文言文

以前、台湾の文章を翻訳したことがあるのですが、文言文で書かれていてものすごく苦労しました。大きな案件だったので友人とチームで訳したのですが、あまりに苦労したので、集まって勉強会を開いたほどです。

その時、文言文の文法書があればいいのに…と思ったのですが、中国の教科書にしろ日本の漢文の教科書にしろ、実際の古典を解説し、たくさん読んで慣れろという形式のものばかりです。それが王道なのかもしれませんが、私は古典を鑑賞したいわけじゃなく、読めるようになるツールとして文法知識を手に入れたいだけなので、そこまで時間をかけたくなくて(ごめんなさい)、結局やらずじまい。

そうしたら最近になって、仕事ではないのですが少し古い中国語を読まなければならなくなりました。あの時の苦労を思い出しつつ、現代中国語の知識と漢字の意味と(辞書をひきまくっている)漢文の知識を総動員してなんとか読んでいます。ああ、文言文の文法書があればいいのに…。

以前もなかったのでダメだろうと思いつつ、淡い期待をいだいて調べてみると、なんと、ありました!!

前半は白文(つまりは文言文ですね)を読むための基本的な文法。

たとえば「之」について、文言文では目的語+動詞+之という形が出てくるのですが、なんとなくカンで「動詞はこれだから先に書いてあるヤツはたぶん目的語だな、『○○ハ 之(これ)ヲ △△ス』っていう形だろうな」なんて感じで読んでいたんですが、この本にはずばり「之が動詞に着くと、その動詞を他動詞にする」と書いてあって、ああああ~すっきり~!

ほかにも「若は意味がたくさんある要注意の文字」だとか、「最初に書いてある単語が主語とは限らない、最初の単語が何かきちんと見極めるのが重要」とか、そうなの、それを教えてほしかったのということがいっぱい。

後半は常用漢字の解説(辞書として使える)があり、ここにある字に気をつけるだけでもラクに読めます。

白文を読むには漢字の知識がかなり必要なので、まったく知識ゼロの人がこの本1冊ですらすら読めるようになるのは難しいかもしれませんが、現代中国語を知っていたり高校で漢文をやった人なら、文言文を読むための知識がうまく整理できると思います。

もっと早くこの本を知りたかったと思いましたが、出版は2013年で、台湾の翻訳で苦労したのより後のことでした。

始動

あけましておめでとうございます。

お正月はなぜかたいてい翻訳をやっています。毎年仕事をいただけてありがたい。今年は夏から続いている大きな案件の最後の翻訳をやりました。翻訳会社がお正月休みなので少し納期に余裕があり、今日納品をすませたところです。

やれやれと思っていたら、通訳の打診がありました。気心の知れた営業さんから「値段的にとれないと思うんですけど、万一とれたらお願いしたいんで、空けといてもらえますか」。

ふだんなら「そんな勝手な」と言いたいところですが、まだ本格的に始動していない私は、空けとくも空けとかないもなく、どうせヒマです。

それにしても新年5日間で2件とは幸先のいい始動。1件は去年の仕事、1件は未定なんですけど、まあ気分は悪くないです。