『キャスターという仕事』

クロ現についてもっと突っ込んだことが書いてあると思っていたんだけど、国谷さん個人の話がほとんどだった。目論見違いではあったけど、クロ現については、今はまだ書けないことも多いのかなとも思った。
さらっとしか書いてないけど、国谷さんの勉強量がものすごいことはよくわかる。責任感も強いし、覚悟もある。一時代を作った番組、国谷さんなくしてはありえなかった。

「ビブリア古書堂の事件簿7~栞子さんと果てない舞台~」

お休みだったので、用事をすませたついでに買って帰り、寝転がって一気読み。久しぶりに楽しい時間を過ごした。

大輔くんと栞子さん、実はこれまで世界が違うなあ、一緒になるリアリティがないなあ…と思っていた。古書に関するエピソードが抜群におもしろいのに、主人公2人の関係がピンとこないのがこの小説の欠点といえば欠点だったけど、最後の最後のクライマックスで2人の世界が1つになったと思う。

爽快感のある終わり方だった。満足。

『貝と羊の中国人』

出版当時、ずいぶん話題になった本。いつか読もうと思いながらそのままになったが、久しぶりのNHKラジオ中国語講座で触発されて読んだ。出版されてから10年になる、ほっときすぎ。

歴史や文学がメインだけど、政治、経済、人口学などいろいろな視点から中国を見る切り口がユニーク。いろんな意味でヒントになることがあった。

その分、つっこみが足りないなと感じてしまうところもあったが、別の本を読めばいいのだ。

著者の中国に対する愛情がひしひしと感じられるし、中国をおもしろがっている、中国を隣人として見ているのがよくわかる。

『中国の論理 – 歴史から解き明かす』

この著者の本を続けて読んでいる。今、興味のあるテーマにぴったりだからという理由もあるんだけど、論旨が明快で、読んでいて気持ちがいいのが最大の理由かな。

これも「中国社会の二元化」という一貫した視点での中国史。見通しが明るくなる一冊だった。

『作家の使命 私の戦後―山崎豊子自作を語る 作品論』

先日中国人の友人と話しているとき、なぜか『大地の子』の話になって、それに刺激されて読んだ本。その時、彼女は非常に興奮して、中国での大学時代、日本語の先生が「ぜひ読むように」と勧めてくれたのが『大地の子』だったと話してくれた。中国では手に入れることができない本だったので、その後日本に留学してすぐに書店で探して読んだが、読みながら泣いた。ドラマの放映はすでに終わっているし、レンタルでも見つからないのでまだ見たことがないが、ぜひ見たい。その後山崎豊子という作家に注目し、何冊か読んだが、すごい作家だと思う。中国では考えられないタイプだ…とのこと。

まったく同感だ。

たぶん山崎豊子を読み始めたのは中学生、当時は松本清張も好きで読んでいたが、松本清張の小説が「昭和」という時代にこだわって今では古くなってしまった感があるのに対し、山崎豊子の小説は今でも新しい。

山崎豊子を読むと、最近の書店に並んでいる吹けば飛ぶような小説、読む気がしない。